生地紹介は今回で一区切りとなります( ̄^ ̄)ゞ
ブログを書くにあたって、各ブランドを取り扱うメーカー様からの能書きを読み返したり、
各社のサイトに飛んで情報を得たりと地道な作業ですが、すごく勉強になりました。
得た知識はドヤ顔で喋りたい金子ですが、よう覚えたな(´_ゝ`)くらいの暖かい目で見守ってください。
さて、身近なところでは7月からレジ袋が有料化されるなど、環境への配慮や関心が高まりよく聞くようになった、
『サスティナビリティ』。「持続可能性」と訳されることが多いですが、地球環境や経済活動等を鑑み、今のこの世の中を維持できるようにしていきましょう、という考え方が叫ばれるようになってきました。
服地業界でもここ数年で、環境に配慮する取り組みが活発化してきています。
SDGsやESGを意識する様になってより良い社会になることを望みます。
そこで今回は主要ブランドが生み出したサスティナブルな生地を紹介していきます。
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E.Zegna エルメネジルド・ゼニア
今季は定番のトロフェオやエレクタに加え新作シリーズとして2種類のバンチがあります。
○BIELMONTE (ビエルモンテ)
ゼニア社は古くから環境保護の取り組みを行なっており、何年もの月日をかけ50万本以上の針葉樹を植えるという、
森林再生のプロジェクトに始まり、1993年にオアジゼニアという広大な自然保護区を設立しています。
そのオアジゼニアのビエラ地区で飼育された羊の原毛を用いて作られたジャケット素材がこのコレクションです。
長らく同社が環境保護に努めた賜物によると言えるかもしれません。
通常の生地ネームはAustralian Woolの表記になっていますが、こちらはZegna 0asi Wool。
こだわりポイントですね|д゚)チラッ
生地自体は平織り、綾織りの2種類がありますがどちらも凄くハリコシがあり、
まるで英国生地のような質感です。生地の質感とは相反するように、素朴ながらも
イタリアらしい色使いと柄が素敵です。
生地の質感自体は4plyや6plyの質感に近いものを感じます。
ハードワークでスーツの磨耗が気になるという方には凄くおすすめです。
○LOOP (ループ)
生産途中で発生する、従来は廃棄していた余剰の原毛を集めて生産したのがこのコレクションです。
言わば、リサイクルといったところでしょうか?原料を“循環”させて再利用したコレクションということです。
廃棄していた原毛といえどゼニアの服地になる原毛ですから、生地はハイクオリティですがプライスはお求めやすくなっています。
メインどころはやや起毛感を残したミルド素材。ビエルモンテと対照的にソフトタッチな質感で、
ビジネスでも使いやすい色柄が多い印象です。
Dormeuil ドーメル
○ECHO (エコー)
こちらは春夏に新作として出ていたシリーズです。ドーメル社も同様に企業としてサスティナビリティに注力しています。
その取り組みの一環として生まれたのが、トレーサブル機能がついた生地であるこのシリーズです。
このシリーズの他に『Tonic Wool』も同様の機能がついています。
トレーサブル機能とは、端的に言えば追跡機能です。上の画像のようなQRが生地ネームと一緒につき、
読み込むことで生地の産地や、生産された過程を追跡できるようにし、生地そのものの品質を保証する仕組みとなっています。原毛調達に欠かせない羊が暮らしている地域の環境や、それを生地にするまでに関わる人々の仕事ぶりに敬意を払い、サステイナビリティーを保ちつつ『企業としての社会的責任(CSR)』を全うしているわけです。
そういった、サスティナビリティーの面以外も素材としての機能面も整っています。
スーパー130'sの原毛を使用し240g/260gの目付に仕上げた3シーズン系の生地となっており、
素材の柔らかさが生きたナチュラルストレッチに加え、撥水性も備えています。
また、トップダイによる生地作成のため、深みのあるカラーと柄のバリエーションで様々な
ご要望に応えられるコレクションになっていると思います。
いかがでしたでしょうか?(゚∀゚)
今回ピックアップした以外にも各社の取り組みによって生まれた生地がまだまだあります。
柄や色でのセレクトももちろんですが、サスティナブルな視点で生地に価値を見出してみるのも
良いかもしれませんね。
代官山店 金子
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